文鳥の鳴き声は呼び鳴き・甘え鳴きなどさまざま!意味を徹底解説

文鳥は他の個体や飼い主に、鳴き声で感情を伝える鳥です。さえずりの種類は非常に多く、状況に応じて、おしゃべりをするように鳴き声を変化させ飼い主に話しかけてきます。

この記事では、文鳥の鳴き声の種類を8つ紹介します。それぞれの鳴き声が表す感情も解説するので、文鳥とコミュニケーションを取る際の参考にしてください。






文鳥はスズメに近い鳥!通常は「チュンチュン」と鳴く

小さくて愛らしい文鳥は、スズメの仲間に分類される鳥です。そのため、普段の鳴き声はスズメに非常に近く、「チュンチョン」「チッチ」とさえずるようにおしゃべりをします。文鳥の声はオウムやインコのように大きくないため、近所迷惑になることは比較的少ないでしょう。

コミュニケーションの手段として、文鳥はさまざまなさえずりを行います。鳴き声の違いを仲間内で聞き分けて挨拶や呼びかけを行ったり、仲間に危険を知らせたりするのです。文鳥は飼い主のことを仲間だと思い、何かを伝えるため盛んに鳴くこともあります。文鳥の鳴き声の意味を知れば、彼らとコミュニケーションを取りやすくなるでしょう。

 

文鳥は鳴き声で感情表現する!鳴き声の種類・意味を8つ紹介

文鳥の鳴き声には、主に以下8つの種類があります。

  1. チッチ・ピッピ
  2. キュルルル
  3. ピチューイ・ピーヨピーヨ
  4. ゲッゲッゲ
  5. ポポポ・ピピピ
  6. ギュルルルルル
  7. ピピピ!ピッピ!
  8. ギチギチ…

鳴き声の意味を知れば、文鳥とより円滑なコミュニケーションを取れるでしょう。彼らの感情の起伏を鳴き声で知り、訴えに合った返答をすれば今よりも仲良くなれるはずです。以下では、各鳴き声が表す文鳥感情について徹底解説します。

 

①チッチ・ピッピ|飼い主に呼び掛ける「呼び鳴き」

飼い主に呼びかけるよう短く「チッチ」「ピッピ」と文鳥が鳴くのは、呼び鳴きと呼ばれるさえずりです。人間の言葉にすれば、「ねえねえ」「ちょっとちょっと」と、飼い主に声をかけているようなニュアンスといえるでしょう。

飼い主に何かしてほしい時に、文鳥はよくこの声を出します。遊んでほしい、放鳥をしてほしい、撫でてほしいなど要求の種類はさまざまです。呼びかけてきた文鳥が何を要求しているのかを理解し、構ってあげるとより早く飼い主になついてくれるでしょう。




②キュルルル・キューキュー|飼い主に甘えている「甘え鳴き」

飼い主に甘えたいときに、文鳥はこの鳴き声を発します。飼い主によくなついた手乗りの子ほど、よくこの声を出す傾向が強いです。「さみしいから構ってほしい」「大好きな飼い主さんに甘えたい」という欲求が、この声には現れています。

文鳥が飼い主に対し甘えた声を出す場合には、声をかけてコミュニケーションを取ってあげましょう。文鳥の甘えたい欲求を満たしてあげれば、彼らのストレスは一気に軽減されます。

 

③ピチューイ・ピーヨピーヨ|オスがメスを呼ぶ「求愛鳴き」

ピチューイ・ピーヨピーヨとオスの文鳥が歌うように鳴くのは、メスを呼ぶ求愛のサインです。秋~春にかけて、発情したオスは歌うように盛んにさえずり、身体を膨らませ求愛ダンスを踊ることがあります。

飼い主が大好きなオスの文鳥は、飼い主をパートナーだと思い求愛をすることも珍しくありません。オスのさえずりは「飼い主さん大好き!」という気持ちの現れでもあります。大好きな人に気持ちを伝える行為だと考えるとほほえましいですが、発情は体力を非常に消耗しがちです。

あまりにも長く鳴き続ける場合には、日照時間をコントロールするなどして対策を取るべきでしょう。

 

④ゲッゲッゲ|周囲に危険を知らせる「警戒鳴き」

ゲッゲッゲと文鳥が低く鳴くのは、飼い主に危険を知らせる「警戒鳴き」です。カエルのような普段と全く違う鳴き声のため、文鳥に危険が迫っているのをすぐに飼い主は察知できるでしょう。

文鳥が警戒鳴きをする理由は、主に以下の3つです。

  1. 犬や猫、カラスなどが文鳥に近寄った
  2. ケージの網などに脚が引っかかり怪我をした
  3. 文鳥が驚くような物音や衝撃がケージにかかった

特に気をつけたいのは、文鳥が怪我をしたことを知らせる警戒鳴きです。非常に短く警戒鳴きをし、そのあと黙り込む場合には文鳥が怪我をした可能性があります。

ゲゲッと鳴いた文鳥の様子が普段と違うときには、足などに怪我を負っていないかを早めに確認してあげましょう。

 

⑤ポポポ・ピピピ|他の文鳥に声をかける「挨拶鳴き」

短いストロークの鳴き声を長めに繰り返しているとき、文鳥は他の個体とおしゃべりをしています。この声は2羽以上の個体を飼育している時に出しがちであり、単頭飼育の子ではあまり聞かれません。

文鳥同士が「ポポポポ」「ピピピ」と互いに鳴きかわしている時は、何か楽しくおしゃべりをしています。2羽以上の文鳥を飼育すると、鳥同士のほほえましい会話を目にすることができるのです。さえずりをかわす文鳥を見られるのは、多頭飼いのみで観察できる光景だといえるでしょう。

 

⑥ギュルルルルル|相手に対し怒っている「威嚇鳴き」

ネットなどでも話題になっている「キレる文鳥」動画などが投稿されているのが、この威嚇鳴きです。突然逆鱗にふれたように激しく鳴き出すため、初めて見た方は驚くことも多いでしょう。

文鳥が威嚇鳴きをするのは、何か気に食わないことがあったときです。いきなり何か尖ったものを向けられたり、満足しないまま放鳥を終えたりするとこの鳴き声を発する傾向にあります。

些細なことで文鳥は機嫌を損ねがちなため、嫌がる動作や鳴き声を出したときには原因を確認して再発防止に努めてください。

 

⑦ピピピ!ピッピ!|嬉しいことを待ちわびている「期待鳴き」

飼い主が文鳥に対し嬉しいことをしてくれそうなとき、文鳥はハイテンションで「ピピピ!」と鳴くことがあります。以下のような行為を飼い主が行おうとするとき、この期待鳴きは起こりがちです。

  1. 放鳥を行おうとケージの扉を開けたとき
  2. 文鳥の大好物を与えようとしたとき
  3. 文鳥を撫でようと手を差し出したとき

このとき期待に答えると、文鳥は非常に喜びを感じます。期待心を表すこの鳴き声が聞こえたら、極力文鳥の喜ぶことをしてあげましょう。

 

⑧ギチギチ…|飼い主に触れられ安心している「幸せ鳴き」

文鳥がくちばしを擦り合わせ「ギチギチ…」と鳴くのは、飼い主に対し幸せを表現する行為です。高揚感を感じる喜びではなく、落ち着ける場所にいられてうれしい気持ちを表すときに、この鳴き声はよく聞かれます。

飼い主の手のひらで文鳥がこの鳴き声を出していたら、飼い主と過ごすのを幸せに感じている証拠です。飼い主を完全に信頼し身を預けているので、存分に文鳥を甘えさせてあげましょう。

 

文鳥が鳴き止まない!いつまでもうるさくさえずる理由4つ

文鳥は比較的鳴き声の静かな鳥ですが、時折うるさく鳴き続けることがあります。ひたすら鳴き続ける文鳥には、何らかの原因が隠されていることが多いです。

  1. 文鳥に発情期が訪れている
  2. オスの若鳥がさえずりを練習している
  3. 飲み水や餌を要求している
  4. 飼い主に構ってほしくて「呼び鳴き」をしている

上記4つが、文鳥が鳴き止まない原因のことが多い傾向にあります。以下では、それぞれの原因を徹底解説します。

 

①文鳥に発情期が訪れている

オスの文鳥は発情の際にひたすらメスを呼び、鳴き続けることが多いです。発情は体力を非常に消費するため、繁殖の予定がない場合には以下の対策をとって無駄鳴きをやめさせるのがおすすめです。

  1. 発情を助長させる存在を近づけない
  2. カロリーの高い食事を控える
  3. 巣箱を撤去する
  4. 日照時間を12時間以上にコントロールする

文鳥は日照時間・高カロリーの食事・相手の3つが揃うと秋~春に発情します。発情時にオスはひたすら鳴き続けるため、上記の対策を取り体力の無駄な消耗を予防しましょう。

 

②オスの若鳥がさえずりを練習している

「グジュ…グジュル…」と不安定にオスの若鳥が鳴く行為は、ぐぜりと呼ばれる成熟のサインです。

オスはメスを呼ぶために発情期はさえずる必要があるため、成熟を迎えると歌を必死に練習する傾向があります。ぐぜりはさえずりのように美しい声ではなく、濁った小さな音でまだ未熟さを残しています。

ぐぜりは成熟と共に消え、美しいさえずりへと変わります。文鳥の成長過程で必要な鳴き行為のため、飼い主は鳴く邪魔をせず穏やかに見守るようにしてあげてください。

 

③飲み水や餌を要求している

食べ物・飲み物が不足している時にも、文鳥は飼い主へ訴えかけをすることがあります。普段大人しい文鳥がひたすら鳴き続けるときには、水や餌が不足していないかをまず確認してください。

水浴びをする習性がある文鳥は、飲み水を水浴び用に使って不足させてしまうことがあります。潤沢に水を入れていても水不足は起きやすいため、飲み水には特に注意を払いましょう。

 

④飼い主に構ってほしくて「呼び鳴き」をしている

飼い主への依存度が高い文鳥は、何か用事が無くても飼い主を呼ぶことがあります。これはいわゆる「無駄鳴き」であるため、騒音対策のためにも以下の対策をとりしつけを行うのがおすすめです。

  1. 一旦文鳥のいる部屋から離れる
  2. 無駄な呼び鳴きをやめたら文鳥を褒める
  3. 褒めながらおやつを与えるとさらにしつけの効果は上がる

「無駄に鳴くと飼い主がいなくなる」「無駄鳴きをやめると褒められる」ということを、しつけでは文鳥に教え込むとよいでしょう。ひたすら叱りつけるよりも、無視と褒める行為を使い分けるのが、文鳥の無駄鳴きのしつけには効果的です。

 

文鳥の鳴き声から気持ちを読み取ろう

文鳥は鳴き声で感情を表現する鳥です。鳴き声の種類には、主に以下の8つがあります。

チッチ・ピッピ

飼い主に呼び掛ける「呼び鳴き」

キュルルル

飼い主に甘えている「甘え鳴き」

ピチューイ・ピーヨピーヨ

オスがメスを呼ぶ「求愛鳴き」

ゲッゲッゲ

周囲に危険を知らせる「警戒鳴き」

ポポポ・ピピピ

他の文鳥に声をかける「挨拶鳴き」

ギュルルルルル

相手に対し怒っている「威嚇鳴き」

ピピピ!ピッピ!

嬉しいことを待ちわびている「期待鳴き」

ギチギチ…

飼い主に触れられ安心している「幸せ鳴き」

文鳥の鳴き声の種類と表す感情を知れば、彼らの感情に寄り添いやすくなります。文鳥の幸福度を高めるためにも、この記事を参考にそれぞれの鳴き声の意味を覚えてみてはいかがでしょうか。

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