うさぎにみかんをあげても大丈夫?実と皮の与え方を解説

甘さいっぱいでジューシーなみかんは、何度でも食べたくなるくらいおいしいですね。みかんはビタミンCが豊富で、風邪予防にもってこいの冬の旬の果物です。うさぎも例外なく、みかんは大好物です。飼い主の皆さんもおやつとしてあげているのではないでしょうか?うさぎがみかんをおいしそうにかじりついている動画を見ると癒されます。そんな可愛い姿に惹かれてついあげたくなりますよね。

しかし、みかんの与え方には気をつけないといけません。それを踏まえて実と皮の与え方や、気をつけたいことを見ていきましょう。

 

うさぎにみかんを与えるのは少量ならOK!

基本的に、量に気をつけていればうさぎにみかんをあげても大丈夫です。それではどのくらいあげたらよいのか説明していきます。

 

一粒の1/3

うさぎにみかんの実をあげる場合は、一粒の1/3で十分です。たくさんあげる必要はありません。本来うさぎは牧草を食べて生きてきた完全草食動物です。主な栄養は繊維質であり、胃腸の働きをサポートする大事な存在です。極端なことを言えば、みかんがなくてもうさぎは生きていけるのです。おやつ程度にごほうびとしてあげるのはありです。逆に食べすぎによる危険も潜んでいます。

あげすぎるとどうなるか、後ほど説明します。

 

うさぎにみかんの皮を与えても大丈夫?

結論から言うと、うさぎはみかんの皮も食べます。実よりも皮の方が好きなうさぎがいるくらいです。ただ、農薬がついていることがあるので、食べさせる前に洗いましょう。

また、みかんの皮は水分を含んでるので、それによって下痢を起こしてしまいます。日干しにして乾燥させてください。

 

うさぎにみかんをあげる時の注意点

少量のみかんをおやつとしてあげるのはOKですが、やはり注意しなければいけないことがあります。これから、あげる時の注意点を解説します。

 

・あげすぎない

・薄皮をむく

・みかんの皮は洗って乾燥

・常温であげる

・生後6月未満のうさぎにあげない

 

あげすぎない

うさぎがみかんの味にはまってしまうと、主食の牧草を食べなくなってしまいます。うさぎの胃腸は常に動かす必要があり、牧草に含まれる繊維質が胃腸の働きを促進しています。繊維質が不足すると胃腸の動きが悪くなり、うっ滞を起こしてしまいます。そうなると腸内で異常発酵を起こし、ガスが大量発生します。元気消失、食欲不振、腹痛、便が小さくなるなどの症状が現れます。それに加えてみかんは糖分と水分が多く、糖分の摂りすぎは肥満に、水分の摂りすぎは下痢を引き起こします。いずれにしても他の病気を併発するので、食べすぎは禁物です。

 

薄皮をむく 

うさぎに実をあげる前に薄皮は必ずむいてください。そのままあげると薄皮で喉をつまらせてしまう恐れがあるからです。実際に、皮ごとあげたら薄皮が喉に引っかかってもがいてたので慌てた飼い主さんもいらっしゃいました。

 

みかんの皮は洗って乾燥 

みかんの皮は農薬がついているので、食べさせる前に水洗いしましょう。そして前述しましたが、みかんの皮にも水分が含まれていて、うさぎは下痢になりやすいです。皮を洗った後は乾燥させてドライフルーツにしてください。

 

常温であげる

冷凍みかんはひんやりして美味しいですが、うさぎの場合は胃腸に負担がかかって下痢を起こしてしまいます。あげる時は常温の状態にしましょう。

 

生後6月未満のうさぎにあげない

生後6ヶ月未満のうさぎは胃腸が発達してないので、下痢を起こしてしまいます。下痢だけで死に至ることがあるので、みかんは避けてください。

 

みかんの皮の乾かし方

みかんの皮はうさぎにあげる際に乾燥させた方が良いと説明しましたが、詳しい方法をお伝えします。

 

・天日干し

・電子レンジ

 

天日干し

みかんの皮を小さくちぎった後に、ざるの上に外側の表面を上にして重ならないように広げます。表面は1日程度、日に当てて乾燥させます。今度は裏の白い面をしっかり乾燥させます。乾燥の日数は1〜2週間ですが、乾燥すると皮が内側に向かってくるくると縮まってきます。カラカラになった時点で出来上がりです。

 

電子レンジ

耐熱皿にクッキングペーパーを敷いて、その上に小さくしたみかんの皮を重ならないように置きます。天日干しと同じく、表面を上に向けて600Wで2分間加熱します。その後、裏返して1分間加熱します。まだ水を飛ばし切れてなかったら、カラカラになるまで調整していきます。皮が内側に縮んできたらOKです。

 

みかんをあげすぎるとどうなる?うさぎにとってのデメリット

前述で説明しましたが、みかんの食べ過ぎはうさぎの体調に支障をきたします。人間では大したことがなくても、うさぎにとっては重症レベルになることがあります。みかんを食べすぎるとうさぎにどのような影響が出てしまうのか、解説していきます。

 

・主食を食べなくなる

・下痢

・肥満

・虫歯

 

主食を食べなくなる

みかんを食べるのが習慣化してしまうと、本来の主食である牧草を食べなくなってしまいます。前述で申した通り、繊維質はうさぎの胃腸の働きを促進しています。それが不足すると、胃腸の働きは停滞して腸内で大量ガスが発生してうっ滞、便秘を引き起こします。進行すると元気がない、食欲不振、排便の量の減少、小型化、お腹が張ると言った症状が現れます。また、うさぎの消化器官は糖分を分解できません。代わりに盲腸細菌が分解してくれますが、糖分の摂りすぎで追いつかなくなり、同じくうっ滞が起こります。

 

下痢

みかんは水分が多いため、うさぎが食べすぎると必ず下痢を起こします。うさぎの通常の便はコロコロしています。ところが下痢の場合は水っぽい液状になっていることが多いです。特に生後6ヶ月に満たない子ウサギは胃腸の消化能力が不十分のために腸炎を起こしやすいです。子ウサギの下痢は重篤で、死に至るケースがあります。そんな時にうっかりみかんを与えてしまうと、取り返しのつかないことになってしまいます。

 

肥満

糖分の多いみかんを与えすぎると、うさぎは肥満体系になってしまいます。うさぎの肥満の原因の一つとしてあげられるのが、おやつの食べ過ぎです。みかんも例外ではありません。肥満によって足に負担がかかり、関節炎を起こしやすくなります。同じ体勢ばかりとっていたり、毛づくろいをしていなかったりしたら肥満で動きづらくなっている可能性があります。

そして脂肪肝や高血圧、動脈硬化のリスクが高くなります。特に脂肪肝は胃腸の動きが悪くなり、うっ滞に繋がります。また、心肺機能の負担が大きくなるため手術の時に麻酔がかかりにくくなります。

うさぎは毛がモコモコしているため、ぱっと見では肥満だと分かりにくいです。お腹が膨れてないか、毛づくろいしているか、顔と体がアンバランスになっていないかなどを注意深く観察する必要があります。また、うさぎの体を触って体型をチェックしてみてください。通常の体型なら肋骨、背骨、股関節の感触がありますが、感じられなかったら肥満を疑ってよいかもしれません。

 

虫歯

うさぎの歯の特徴は常生歯と呼ばれ、犬猫と違って生涯伸び続けています。固いものをかじることで、歯の先が削られるので基本的に虫歯になることはありません。虫歯になりにくい理由は、うさぎが牧草を食べているからです。うさぎは牧草を食べる時に、噛み切ってすり潰しています。この2つの動きの繰り返しで歯は削られて伸びすぎを防いでいます。しかし、糖分の多い食べ物を摂り続けていると、歯にこびりつきやすくなります。細菌が増殖して、糖から酸を作り出し歯を溶かします。みかんの摂取の習慣化は胃腸を悪くするだけでなく、歯にも影響を及ぼすことになるので食べ過ぎに注意です。

 

まとめ

うさぎにとってみかんの食べ過ぎはやはり健康に様々な弊害を起こす可能性があります。あくまでも、時々おやつとしてあげるくらいに留めておいた方が良いです。うさぎの大好物と言えども、与え方を間違えると取り返しのつかないことになりかねませんからね。特に子ウサギは下痢によって死んでしまうケースもあるので怖いですね。

 

みかんをあげる際の注意点

・あげすぎない

・薄皮をむく

・みかんの皮は洗って乾燥

・常温であげる

・生後6月未満のうさぎにあげない

 

みかんは水分が多いので、下痢のリスクもあります。人間にとってたかが下痢でも、うさぎにとっては重大なものです。下手したら命を落としかねません。

また、みかんの皮を天日干しで水分を飛ばしてカラカラな状態にするやり方もあります。天日干しは時間がかかるので、時間短縮したい場合は電子レンジで乾燥させる方法もあります。乾かしてドライフルーツのようにすることで下痢になる確率はグンとさがります。

 

みかんの皮の乾かし方

・天日干し

・電子レンジ

 

みかんの食べ過ぎが当たり前になってしまうと、下記のリスクも大いにあります。本来必要な繊維質の不足によって、うっ滞から色々な病気を引き起こします。逆に牧草がうさぎにとってどれほど大事であるかがわかります。また、みかんはうさぎの歯にもあまり良くない事例もあります。うさぎは完全草食動物なので、本来はみかんがなくても生きていけるんですね。うさぎの胃腸や歯の仕組みと牧草の相性を考えると、実によく出来ています。

 

みかんの食べ過ぎによるデメリット

・主食を食べなくなる

・下痢 

・肥満

・虫歯

 

うさぎを飼うにあたって食べて良い果物、そうでない果物を見極めるのは大変です。しかし、動物病院に聞いたり書籍で調べたりするとうさぎの食べ物のことがわかってきます。大事なうさぎの健康を守るため、正しい知識を身につけましょう。

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