ハムスターにみかんは大丈夫?与え方の注意点

冬の旬として親しまれているみかん。ハムスターを飼っている方はみかんをあげることがあるのではないでしょうか?ビタミンCが豊富で、風邪予防の効果があると言われています。また、脳梗塞や動脈硬化の予防、美肌効果、便秘や貧血の改善など私たちの健康を助けてくれます。最近はがん予防に一役買っているそうです。人間にはメリットがたくさんあるみかんですが、ハムスターにとってはどうでしょうか?ハムスターもみかんは好物ですが、健康面にどんな影響を与えるのか気になりますよね。そして、みかんでも食べても大丈夫なもの、食べさせてはいけないものも分かれている。そこでハムスターのみかんの与え方と注意点をお伝えします。

 

ハムスターへの与え方に気をつけていればOK!

ハムスターは量と頻度に気をつけていれば、基本的にはあげても大丈夫です。ただ、人間と同じ感覚であげてしまうと、やはり健康に支障にきたしてしまいます。では具体的な量と頻度、注意点を見ていきましょう。

 

みかんを与える量と頻度を注意点

・1回量は5㎜~1㎝各。月に2回以下で

・外皮をむく

・常温であげる

・残り物を回収

 

1回量は5㎜~1㎝各。月に2回以下で。

1粒だと大きすぎるので5㎜~1㎝角に細かく切りましょう。体の小さいハムスターには十分な大きさです。そして、頻度も多くて月に2回だけにしてください。コンスタントにあげると、主食のペレットをたべなくなるからです。ハムスターの必要な栄養は繊維質で、ペレットから補っています。もっと言うなれば、ペレットだけで事足ります。しかし、ハムスターは嗜好性に高い動物なので、みかんの味をしめてしまうとそればかり食べることになりかねません。みかんは糖分と水分が多く含まれています。糖分は太りすぎの原因、心臓疾患や糖尿病を引き起こし、水分は下痢を起こして脱水症状になる可能性があります。みかん100gあたりで見てみると糖分は11g、水分は全体の87%です。私たちが食べても甘味があり、かなりの水分量が多いことがわかります。ハムスターの必要なカロリーは10〜20kcal。それに対してみかんのカロリーは45kcalです。みかん1個分はカロリーはハムスターの必要な摂取量を超えてますね。なのでみかんは少量にとどめておきましょう。

 

外皮をむく

みかんをあげる前に必ず外皮をむいてあげましょう。外皮にはリモネンという成分があり、ハムスターに良くありません。リモネンは免疫力アップ、保温作用、抜け毛予防、代謝促進の効果があり、飲料や食品、香料、洗剤や医薬品に使用されています。さらにリラックス効果があり、みかんの外皮を入浴剤として活用できます。しかし、ハムスターにしたら、刺激が強く、目や鼻につくとパニック障害を起こします。みかんの外皮をむく際に、みかん汁が飛び散ったことがあると思います。その時にリモネンが拡散することがあります。外皮をむいたら一度は手を洗ってから、みかんをあげましょう。

 

常温であげる

みかんは冷凍のままであげてはいけません。必ず常温にしてから与えましょう。

 

残り物を回収

もし、餌箱にみかんが残っていれば、完食まで待たずに早めに片付けましょう。みかんは傷みやすいので、放置は禁物です。傷んだまま放っておいた状態でハムスターがそのまま食べてしまうと体調不良を引き起こします。また、餌箱にないと思ったら、ケージ内に隠している場合もあります。そのまま腐って菌が増殖したら大変なので、1日で捨てるようにしましょう。




みかんのあげすぎが引き起こすもの

・糖尿病

・心臓病

・肥満

 

心臓病

ハムスターの心臓病は呼吸が荒い、歯茎や舌が紫に変色、食欲不振、体温の低下、咳などの症状が現れます。また、体が浮腫んでいることで異変を発見するケースもあります。悪化すると肺炎、肺水腫、腹水を起こします。

ハムスターの体は小さい上に、心臓の鼓動が速く心音を聞くことは困難です。レントゲンやエコーで初めて心臓病を確認することが多いです。

主な原因は高齢による心機能の低下、カロリーの多い食事、高血圧、遺伝などがあげられます。もし、カロリーの多い食生活をしていたらみかんの食べすぎも考えられます。

ハムスターは運動量の多い動物で、普段は回し車を走ることで発散しています。心臓病を患っている時に走ると、心臓や肺に負担がかかります。

心臓病によって食欲が落ちた時は固形物を食べるのが難しくなるので、高栄養のミルクを飲ませましょう。

 

糖尿病

血液中の血糖値が上がり、進行すると腎不全になり他の臓器に疾患を引き起こす病気です。血糖値が上がる原因は膵臓から分泌されるインスリンが不足することから起こります。ぶどう糖が細胞に取り込まれなくなることで、血糖値が上がるわけです。この状態が続くと、糖がエネルギーに使われず、代わりに脂肪がエネルギーに変えられケトン体が作り出されます。ケトンの値が高くなると肝臓疾患を引き起こします。さらに進行すれば、合併症を起こして最悪死に至る場合があるので危険です。

多飲多尿、食欲不振、体温の低下などの症状が現れます。特に尿が多いと、脱水症状を引き起こします。

糖尿病の原因は遺伝性もありますが、やはり食事の管理に問題があることが多いです。カロリーの多い食生活を続けていけば、糖尿病を発症する可能性があります。みかんの食べすぎも糖尿病に繋が流ので、みかんに限らず果物は当分控えなければいけません。そして高繊維、低たんぱくのペレットを食べさせると良いでしょう。

 

給水ボトルで普段の飲料水を計ってみるものよいです。「最近水をよく飲んでるな」「おしっこが多いな」と思ったら、糖尿病を疑った方が良いかもしれません。早期に動物病院で尿検査してもらってください。

 

肥満

ハムスターが肥満になる原因はストレス、運動不足、食生活の問題があげられます。ハムスターの適正体重が上回っていたら、肥満になっています。適正体重はハムスターの種類によって違ってきます。ハムスターの通常の体重より1.5倍になっていたら、肥満と判断して良いでしょう。

 

また肥満を判断する基準としては

・お腹が膨れていないか?

・毛が抜けていないか?

・ひっくり返った時に起き上がれるか?

・白目が向いている

・手足がたるんでいる

 

お腹が膨れていないか?

ハムスターが立った時に、肋骨から下が出っ張っていたら肥満です。

 

毛が抜けていないか?

脂肪で出っ張ったお腹が地面に擦れることで毛が抜けてしまいます。

 

ひっくり返った時に起き上がれるか?

身体に脂肪がつくと、思うように動けなかったりします。ひっくり返ったら自分の体の重みでなかなか起き上がれません。

 

白目が向いている

顔にも脂肪がつき、目が飛び出して白目に見える場合があります。目が飛び出るのも目の下に脂肪がついてしまったことが原因です。ハムスターの目が飛び出るのはかなりびっくりしますね。

 

手足がたるんでいる

手足が二段腹のようにたるんでいます。

 

肥満になると先ほどの心臓病や糖尿病など色々な病気の原因になります。改善方法はダイエット用のペレットを与える、運動をさせる、ストレスを減らすことなどがあげられます。

 

ハムスターにみかんをねだられるとついついあげてしまいますが、これが命取りになってしまいます。みかんの量を間違えると、深刻な状況になりえるので気をつけましょう。

 

みかんの薄皮をあげても大丈夫?

薄皮は有害な成分は含まれていませんが、外皮の成分が付着している可能性があります。薄皮をむいてから実だけ与える方が無難でしょう。

 

ビタミンC、クエン酸、ペクチン、ぺスぺリジンなど栄養が豊富に含まれているみかんの筋。しかし、みかんの筋も外皮の成分がついていることがあります。みかんの筋自体は問題ありませんが、外皮を触った手によって付着してしまう場合があります。

心配なら食べさせない方が良いでしょう。

 

みかんの種はあげても大丈夫?

みかんの種に含まれるアブシジン酸は消化酵素の働きを妨げると言われ、ハムスターには良くありません。また、人間に対しても発がん性物質です。私たち人間は種をうっかり飲み込んでしまうことがあるくらいで、口にすることはあまりありません。しかし、みかんの種の他にナッツ類などにもアブシジン酸が含まれています。それを長きにわたり取り続けていると発症すると言われています。ハムスターがそれでがんになった事例はありません。しかし、体の小さいハムスターならなおさら食べるのは避けた方が良いです。




まとめ

ハムスターがみかんを食べるのは少量で良いのは意外でしたね。そもそもハムスターは繊維質で生きてる動物なので、みかんの栄養はそんなに必要ないんです。よく考えたら、ハムスターの体は小さいので一粒の大きさは相当の量になってしまうんですね。人間の感覚であげると、大病を患ってしまいかねません。

みかんの食べられる部分も限られていて、実以外は中毒を起こしてしまう可能性もあります。特に外皮と種は要注意です。みかんをあげることは量からして慎重にいかなければいけません。

 

みかんを与える量と頻度と注意点

・1回量は5㎜~1㎝各。月に2回以下で。

・常温であげる。

・外皮をむく。

・残り物の回収。

 

万一みかんを食べすぎると主に心臓病や糖尿病になります。どちらも放っておくと命に関わる病気です。かかってしまうと治療が大変になるので予防するに越したことはありません。やはり食生活は大事ですね。繊維質を多く取ることを優先としたいです。

 

みかんの食べ過ぎで引き起こすもの

・心臓病

・糖尿病

・肥満

 

そして肥満はいろいろな病気の元です。肥満を判断する基準を参考に、ハムスターの体型を確認することで、病気の予防に繋がります。ハムスターは寿命が短いので、1日でも長く生きてもらうために日ごろから規則正しい食生活を心掛けて下さい。




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