
ペットから感染する病気があるって知っていますか?
普段何気なく接しているペットでも実は病原菌を普通に持っていることがあります。
ここではその中でも身近で起こりやすい感染症とその対処方法について紹介していきます。
こんな症状に覚えがある方はもしかしたらペットからの感染症かもしれません。
是非参考にしてみてください。
もくじ
そもそもペットの感染症って?
ペットの感染症ってどんなもので、どこから感染してくるのか見ていきましょう。
ペットから人に感染する病気のことを動物由来感染症と言います。
この感染症の中には人も動物の重症になるものや動物は無症状で人が重症になるものなど様々存在します。
この感染症が拡大していった背景には人間の行動が大きく関係しています。
人間の行動の多様化によって今までに見つからなかった感染症が見つかったり、過去の感染症がまた流行するなどの場合があります。
このため世界中で未知だった感染症が次々に見つかっています。
ただ日本にすべての感染症があるわけではありません。むしろ比較的少ないようです。
この理由としては
- 温帯で感染症が少ないこと
- 島国で感染源が侵入しづらいこと
- 衛生対策が徹底している、またそのような国民性がある
感染原因については二種類あります。一つは動物から直接うつる直接伝播とダニやノミ、果ては水や土から感染してしまう間接伝播があります。
直接触らなければ大丈夫というわけではありません。
出典:「動物由来感染症」(厚生労働省)
特に気を付けたい感染症~猫ひっかき病・狂犬病・オウム病等~
1. 猫ひっかき病
病名の通り、猫に引っかかれた時や噛まれた時、傷口をなめられた時などで発症する病気です。
猫同士での媒介はノミなどによって感染する傾向にあるため、猫に接触しない人でもノミが媒介して発症する可能性もあります。
症状としては、猫にひっかかれて1週間前後でリンパ節が腫れてしまいます。
2. 狂犬病
人を含むすべての哺乳類が感染する可能性のある病気です。
主に犬などの狂犬病にかかった動物に噛まれた部位から唾液に含まれるウイルスが侵入します。
その後発熱や食欲不振といった症状から始まり、最終的には呼吸障害によって昏睡状態で死亡します。
日本では海外での感染の事例があります。
日本では狂犬病予防注射や野犬の抑制が徹底されており、50年近く発症していませんが、海外では依然として発生しているため注意が必要です。
不用意に触ったりすると発症してしまう可能性があります。
海外旅行に行くときは渡航前に狂犬病ワクチンを接種したほうが良いでしょう。
日本においても今だ有効な治療方法が見つかっていまいため、自分のペットには予防接種を徹底するなど事前の行動が必要不可欠です。
3. サルモネラ症
サルモネラ菌の感染によって腸炎などが引き起こされます。
ペットとしては特に爬虫類で感染が多いようです。
動物では無症状のことが多いですが人間が感染すると下痢や発熱で最悪の場合死に至ります。
子供は感染しやすく、河川や土壌などの身近な環境にも病原菌は存在しているため、手洗いうがいは必須です。
爬虫類の飼育をする上ではしっかりとした飼育知識は必要です。
4. パスツレラ病
この感染症の病原体を持つのは犬や猫、鳥などで引っかかれたり、口移しでのエサやりなどが主な感染原因となります。
呼吸器系と皮膚系に異常を起こすパターンがあり、死亡例もあるほどの危険な病気です。
パスツレラ菌は、猫・犬ともに高い確率で口腔内に保有しており、猫に至っては100%の保有率だと考えられています。
猫や犬のパスツレラ菌により人がパスツレラ症になることはほぼありませんが、稀に発症する場合もあるため、飼い主さんは十分な注意が必要ですね。
ペットからの感染予防方法としては、ペットを寝室に入れない、爪をこまめに切ることが挙げられます。
5. オウム病
オウムやインコなどの鳥を飼育しているような方々にとって注意が必要な感染症です。
口移しをしたり、噛まれたりするなど、直接の接触によって感染する可能性があり、発症すると突発的な高熱にかかる場合が多いです。
頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛なども見られます。
病原菌が人間の気管支内に入り込み、血流によって全身に運び込まれ、インフルエンザのような倦怠感であったり、肺炎などを起こす可能性があります。
このオウム病については現状有効な予防方法はありません。
少しでも感染を減らすには羽毛や糞を綺麗に除去して清潔に保つことが大切です。
ペットはかわいくて仕方ないものだと思いますが、過度な接し方を控えて、万が一、発熱などが見られた場合は早めに病院に行ってくださいね。
注意すべきこと
実際にペットなどの動物と接するうえで気を付けることをまとめました。
- 野生動物の飼育や接触は避ける
- 糞尿は速やかに処理
- 動物や砂場などで遊んだら手洗い
- 鳥の室内外は換気を心掛ける
- 過剰な触れ合いを避ける
まとめ
ペットから感染する可能性のある病気はいくつかありますが、衛生管理をしっかり行っていれば予防できる病気です。
愛くるしいペットだとは思いますが、感染症を考えたら過度な接触を控えるのも大切であるといえるでしょう。