





最近、鼻水や目やにが多めなの。病気かな…!?

う~む、病気…というより、これは猫の花粉症かもしれんのう。
スギやヒノキなどの花粉を吸いこんでしまうことで、アレルギー性鼻炎となり、くしゃみや鼻水・鼻づまりなどのツラい症状を引き起こすものです。
人間にとって大敵となる花粉ですが、実は、猫ちゃんにも同じように悪い影響を及ぼします。
もくじ
猫の花粉症サイン
人間の場合、花粉症になると、目がかゆい、くしゃみや鼻水が出るという症状が現れますが、猫ちゃんの花粉症の症状もほとんど同じです。
くしゃみはあまり出ないものの、鼻水、目やには多くなります。
また、猫の花粉症は皮膚もかゆくなるため、目や全身をどこかに擦って掻くようなしぐさをしていたら花粉症を疑いましょう。
もっとひどくなると、毛が抜けたり皮膚が赤くなってしまうこともあります。
でも…鼻水や目やに、皮膚のかゆみだけで「うちの猫は花粉症だ!」と断定してしまうのは危険です。同じような症状であっても、その他に、発熱や食欲低下が見られたり急に衰弱していくような症状が見られた場合は、猫カリシウイルス感染症や猫ウイルス性鼻器管炎などの猫風邪である可能性が高いためです。
熱もなく、ごはんもよく食べ、元気そうであるにも関わらず、鼻水・目やにが出ている、皮膚をかゆがっているなどの場合のみ、花粉症だと考えましょう。さらに、猫ちゃんに花粉症の症状が見られるタイミングなどでも花粉症かどうか推測することができます。
以下の3つに当てはまっていたら花粉症の可能性が高いといえるでしょう。
- 猫が外から戻ってきた時
- 外で干していた洗濯物を中に入れた時
- 2月から春にかけて、また秋に突然(秋の場合はブタクサ花粉)
では次に、猫ちゃんの花粉症だと思われる症状を細かくみていきましょう。
鼻水・鼻づまり
症状は人間と同じですが、猫は主に鼻呼吸をしているため、鼻水が止まらないと息苦しく感じられてしまいます。猫の鼻水は目立ちにくいですが、こまめに気にかけてティッシュなどで優しく拭ってあげるようにしましょう。
目やに・目の腫れ・充血・目のかゆみ
こちらも人間と似ていますね。
人間の花粉症が増える時期に、猫の目やにの量が多くなったり、腫れてしまっていたりする、さらには目をパチパチ、しょぼしょぼさせていたり、前足などで必死に掻こうとしていたりするという様子が見られたら、花粉症を疑い、動物病院に連れて行ってあげましょう。
目を洗浄するための目薬や、炎症止めを処方してもらえるはずです。
目は大切なので、目立つ症状が表れてしまったら、なるべく早めに連れて行ってあげると良いですね。
皮膚を痒がっている・皮膚炎を起こしている
人間の場合、肌がかゆくなったり、蕁麻疹の様なものが表れてしまったりするのは、花粉症の症状が比較的重い人に限られます。
しかし、猫の場合は花粉症によって皮膚炎を起こしやすく、我慢することもないため、自分で掻いて悪化させてしまうことが多くあるのです。
特に、耳に痒さを感じてしまうと、耳を強く掻いて傷をつくってしまうことが多くあります。
その傷口からバイ菌が侵入すると、外耳炎になる可能性が高く、その外耳炎の症状としても強い痒みが生じるため、さらに掻いて悪化させてしまうという悪循環が生まれてしまいます。
そのため、猫が皮膚を痒がっていたら悪化させないうちに、対処をしてあげましょう。
対処法は、このあとご紹介します。
猫の花粉症の検査や治療法
花粉症とは、一種のアレルギー反応なので、検査方法はアレルギー検査になります。
そのため、動物病院に連れていった場合、まずはじめに、血液検査でアレルギーチェックが行われるでしょう。
血液検査によるアレルギーチェック
猫のアレルギー血液検査では、92種ものアレルギーチェックができますが、どうやら花粉症のみの検査をすることはできず、「花粉症である」と断定することが出来ないそうです。
また、費用も約二万円ほどかかるため、検査を受けるか迷った場合には動物病院へ相談するのが良いでしょう。
抗ヒスタミン剤・ステロイド剤・目薬による治療法
検査によって、猫が「花粉症である可能性が高い」とされた場合、抗ヒスタミン剤やステロイド剤で治療をします。ただ、ステロイド剤は長く使用すると副作用が表れることもあるため、重症でない場合は控えたほうが良いと言えるでしょう。
また、ステロイドを使用していない、ポキルやアトピカという非ステロイドの痒み止めも開発されているため、それが処方されることもあります。
そして、先ほども述べたように、目が腫れてしまったり充血している場合には目薬などが処方されるでしょう。
しかし、これらの治療は、発症した症状を重症化させず多少和らげる役割のものであり、花粉症そのものを改善できているわけではありません。
花粉症を改善するには日常的に、猫の花粉症対策をしていくことが肝心なのです。
次の章からは、猫の花粉症予防や対策をお伝えしていきたいと思います。
猫の花粉症対策・予防
猫の花粉症対策や予防は人間の花粉対策とほぼ同様と考えてよいでしょう。
そのため、猫ちゃんだけでなく飼い主さんも花粉症である場合、次からご紹介していく花粉症対策は大きな効果を発揮するといえます。
空気洗浄機を使用した対策
外に出ない家猫が花粉症になってしまった場合には、この方法が有効です。
ずっと家の中にいる猫ちゃんが花粉症を発症してしまったということは、人間が外出していた際に着用していた
衣服や、外に干していた洗濯物などに花粉が付着していたと考えられるためです。
空気洗浄機により、家全体の空気を洗浄することで、家中にばらまかれてしまった花粉をきれいにすることが出来ます。
ペットをこまめに洗ってあげる
外に出入りしたり、バルコニーでお散歩する猫ちゃんが花粉症になってしまった場合、原因は猫ちゃん自身の体に付着している花粉だと考えられます。
外に出さないことも一つの方法ですが、いつも外の世界を楽しんでいるのに突然、狭いお家の中に閉じ込められてしまうと、それが猫ちゃんのストレスに繋がってしまいます。
外に出る回数を多少減らすことと、こまめに体を洗ってあげることをバランスよく行うと良いでしょう。
洋服を着せる
猫ちゃんは洋服を着るのをかなり嫌がるかもしれませんが…。
花粉と猫の皮膚が接触するのを防ぐためには、洋服を着用させることも一つの方法です。
一度、洋服を着させてみて、あまり嫌がらないようであれば、花粉の季節は猫ちゃんに洋服を着せておくのが良いでしょう。くれぐれも無理やり着用させることは避けましょう。
部屋の掃除をする
外出後の衣服やカバンなどには花粉がたくさん付着しており、部屋もすぐに花粉だらけになってしまいます。
こまめに部屋の掃除をしましょう。
しかし、その際に注意するべきなのが、掃除機のタイミングです。
「よし、部屋の花粉を掃除するぞ!」なんて思っていきなり掃除機をかけてしまうと、花粉が部屋中に舞ってしまいます。そうならないために掃除の際は、いきなり掃除機をかけるのではなく、まずは粘着シートや雑巾を用いて花粉をある程度取り除くようにしましょう。
まとめ
猫が花粉症にかかっている時のサインや、花粉症になってしまっていた時の治療法・対策を解説しました。
病院に行って薬をもらうこと以外にも、個人でできる対策はたくさんあるので、猫ちゃんが花粉で苦しまずに済む方法を探してみると良いですね。
花粉でつらい季節が始まりますが、できる限りの対策をして、体調を崩さないように気を付けましょう!


…あれ…私も!?

わしはこれを徹底してるから花粉症にはなったことがない!
ほっほっほ。
はーっくしょん!!
…ありゃ?