
知人から生まれたての子猫を預かり、ウチで飼うことになった!
家で飼っている猫が赤ちゃんを産んだ!
など、新しい家族が増えることはとても喜ばしいことですよね。
特に、赤ちゃん子猫の場合は、とても小さく歩き方もまだヨチヨチとしていて尚更愛らしいですよね。
猫を飼いたいと考えている方の中でも、飼うとしたら生まれたてから飼いたい!と考えている方も多いのではないでしょうか。
でも生まれたばかりの子猫なんてうまく育てられるだろうか…
特にエサなどはどうしたら良いのだろう…と不安にもなると思います。
そこで今回は、生まれた頃から1歳になるまでの子猫ちゃんへのエサの与え方をピックアップして説明していきたいと思います。
もくじ
生後3~4週目までの子猫には母乳かミルク
まず、生後3~4週間までの猫ちゃんには、母乳かミルクを与えましょう。
ここでは、なぜ母乳かミルクなのか、どのように与えていったらよいのかを具体的に見ていきます。
なぜ母乳やミルクが必要なのか
生後4週目頃までの猫ちゃんは、消化機能が未発達です。
そのため、普通のキャットフードではなく、消化のしやすい母乳やミルクが必要となってくるのです。
さらに、猫ちゃんにとって生後4週目までというのは、今後、
「健康な身体に成長していくための土台をつくる大切な時期」です。
そのため、高タンパク・高脂肪のミルク、とくに母猫の母乳を摂取することが必要であるといえます。
ちなみに、母乳には、ウイルスや細菌から子猫を守る免疫抗体が含まれているため、母猫がいる場合には、子猫のごはんは出来るだけ母猫にまかせ、子猫が母乳を飲めるようにしてあげましょう。
ただ、母猫の体調などによっては母乳だけでは足りない場合もあるため、その場合は、子猫ちゃんが低血糖にならないよう、飼い主さんが市販の子猫用ミルクを与えてあげるようにしましょう。
どんなミルクがいいのか
母猫がいる場合は母乳で良いのですが、そうでない場合はどのようなミルクが良いのでしょうか。
よく、漫画やドラマなどで、捨て猫や小さな野良猫に自分の家の牛乳を与えるシーンがあったりしますが、実はアレ、NGなのです。
厳密にいうと、人間用の牛乳を与えるのはあまり好ましくないということです。
人間用の牛乳には、猫が消化しにくい成分が含まれており、特に子猫の場合は消化機能も未発達なため、下痢になってしまうことがあるのです。
猫とって下痢は、危険な病気につながる恐れもあるため、それらを引き起こす可能性のある、人間用の牛乳を与えるのはやめましょう。
子猫に与えるミルクは、市販の「子猫用ミルク」が適しているといえます。
子猫のためのミルクですから、いちばん安心です。
子猫用ミルクには主に、粉末状・液体状がありますが、著者としては粉末状のものがオススメです。
また、著者のオススメは粉末状ミルクですが、子猫用ミルクの粉末状・液体状に関してはどちらもあまり大差はないためどちらかを与えて、猫ちゃんの好みを観察しつつ選んであげるのも良いかもしれません。
それぞれの特徴を下記にまとめたのでご覧ください!
- 粉末状ミルク
粉末タイプは、ぬるま湯に溶かしてから与えてあげる必要があるため、作るのに多少手間がかかりますが、猫ちゃんに合わせて与える量を調節出来ることや、粉末のままなら長期間の保存が可能であるという点がメリットとして挙げられます。
- 液体状ミルク
液体タイプは、粉を溶かす手間がないためその分手軽ですが、使い切りのものが多いため、長期保存ができません。時間の経ったものは猫ちゃんの身体にもよくないため、余ったら潔く捨ててしまいましょう。
ちなみに、どちらのミルクの場合も、出来上がりは人肌くらいの温かさになると良いでしょう。
どのくらいの量を与えるのが適切か
では、生後3、4週目までの子猫には一日にどのくらいの量を与えたらよいのでしょうか。
一日に必要な量、一度に与える量・回数をまとめたので、参考にしてください。
生後○週目 | 一日に必要な量 | 回数 | 一度に与える量 |
生後1週間 | 40~80mm | 8~12回 | 5~10cc |
生後2週間 | 60~80mm | 4~8回 | 5~15cc |
生後3、4週間 | 80~100mm | 4~5回 | 5cc~欲しがる分 |
ミルクの与え方
ミルクの作り方、量や回数が分かったら、次はミルクの与え方を確認していきましょう。
- 使用するもの
子猫が、自分からミルクのある場所まで行くというのはまだ少し難易度がため、哺乳瓶や、シリンジ・スポイトを使用して与えてあげるのが適切です。
さらに、子猫が自力で吸い付く力がなさそうな時は、上記3つの中でもシリンジやスポイトを使うことをおすすめします。
しかしこの時、ミルクを子猫の口へ一気に流し込もうとしてしまうと、子猫の気管に入ってしまい肺炎になってしまう可能性が高くなります。
猫の様子をしっかり見ながら、少量ずつミルクを口に送ってあげるようにしましょう。
- 飲ませ方
子猫にミルクを飲ませる時は、子猫がうつ伏せの状態になるようにします。
その後、飲んでいるうちに立ち上がってしまったりしますが、この時にバランスを崩したりして子猫が仰向けにならないように十分注意を払いましょう。
また、本能的に両手をつっぱることがあるため、猫ちゃんが両手を置きやすいように手を添えてあげるなどの工夫をしましょう。
生後4~8週目までの子猫には離乳食
生後4~8週目までの子猫は、次第にミルク以外の食べ物にも興味を持ち始めます。
生後4週間ほど経ったら、次第にミルク⇒柔らかめのエサ、に変更していきましょう。
ネコ用離乳食の作り方
しかし、いきなり成猫用のキャットフードにしてしまうと食べづらくなってしまうので、ここからは、キャットフードに移行するための離乳食について紹介していきます。
まず一つ目は、子猫用のウェットフードを使用することです。
もともと飲み込みやすい柔らかさになっているため、ミルクから離れたばかりの子猫でも安全に食べられます。
二つ目は、ドライフードをぬるめのお湯でふやかした柔らかいエサを作ってあげることです。
少量ずつ、数回に分けて与えてあげるのが良いでしょう。
お水について
お水は、いつも新鮮で清潔なものを与えてあげましょう。
おうちの中に何ヵ所かお水置き場を作ってあげると、お水をなかなか飲んでくれない猫ちゃんでも、多少飲んでくれるようになるかもしれません。
生後8週目を過ぎたら生後12か月までは子猫用フード
生後8週目を過ぎたら、離乳食期間も終わり、いよいよ子猫用のキャットフードを与える時期になります。
ミルクから離乳食への移行と同じように、離乳食⇒キャットフードへの移行も、はじめは柔らかいエサと子猫用キャットフードを交互に出しながら、徐々にキャットフードの割合を増やしていく、などにしていきましょう。
毎日のエサには、子猫用「総合栄養食」を選びましょう。
猫ちゃんの成長や健康の維持に必要な栄養分がバランスよく含まれています。
まとめ
今回は、子猫の時期のエサの与え方について紹介しました。
生後3~4週目までの子猫には母乳かミルクで、人肌くらいの温度のものを少量・数回に分けて与えてあげましょう。
生後4~8週目までの子猫には離乳食で、ミルクから徐々に、子猫用ウェットフードやドライフードをふやかしたものに移行させていきましょう。
生後8週目~生後12か月までは子猫用フードで、これも、離乳食から徐々に移行していきましょう。
エサの種類は、栄養バランスの良い「総合栄養食」の表記があるものにしましょう。
成猫になるまでの子猫のお世話は多少手間がかかりますが、大切な猫ちゃんが元気に育っていくための重要な時期になるので、お世話を怠らず、成長を見守っていきましょう!