
犬は人間と違って言葉を話すことができません。
そのため様々なジェスチャーを使って感情を表現しようとします。
皆さんは愛犬のしぐさがどのような感情を表現しているかどれほど理解していますか?
ここでは犬がよく行うしぐさと、それと勘違いされやすい本当は注意が必要なしぐさをご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
しぐさと感情
まず犬が行う行動とそれに対応している感情について紹介させていただきます。
①うれしいとき
しっぽを振っているときはうれしいときが多いです。
ただ犬がしっぽを振っているときは興奮しているときであるといえるため、とてもうれしくてしっぽを振っていることもあれば、怒っていてしっぽを振る場合もあります。
興奮の度合いによって触れ方が異なって激しくなったりします。
このうれしいか怒っているかの部分はどのように見分けるのでしょうか。
前者の場合、少ししっぽを落としながら小刻みに左右に振る場合は愛情など、またうれしくて大きくブルンブルン振っているときは喜びを表しているとされます。
逆に怒っていたり警戒している場合はしっぽを高く上げながら小刻みに振っていることが多いと考えられています。
大方そう考えられていますが、犬の個体差によって変わってくる場合もあります。
飼い主さんはよく観察してみると分かるようになってくるのではないでしょうか。
また、イタリアのとある研究によると、うれしいときは右寄りにしっぽを振るそうです。
さらに、口を緩め下を出しているときも喜びの感情を表現していると考えられています。
しかし、
気を付けなければならないのが、興奮している状態は愛犬にとって良いことばかりではないということです。
犬のしっぽには筋肉と骨がついていて、振りすぎは骨折や筋肉痛を招いたりします。
たとえ喜んでいたとしても、注意が必要です。
必要以上に興奮している場合は、「まて」などでいったん収めてあげるのも飼い主の務めといえるでしょう。
➁退屈なとき
愛犬が自分のしっぽを追ってぐるぐる回っているなんて光景見たことはありませんか?
この場合は一人で暇つぶしのように遊んでいる場合が多く、犬にとっては退屈であるサインでもあります。
このようなことをよくしている犬は暇を持て余し、ストレスを感じている可能性があります。
飼い主さんは散歩の量をもうちょっと増やしたり、愛犬に接する時間を増やしてあげてください。
また、これと同じように退屈をアピールしているのが、二種類ほど挙げられます。
一つ目が、おしりをあげて顔を下げたお辞儀のようなポーズです。
犬の背伸びにも似ていますね。
犬同士でじゃれあうときによくみられるもので、一緒に遊んでよ~!というジェスチャーです。
さらに二つ目が、ふせのポーズで顔を付けて寝そべったポーズです。
つまらなそうに拗ねているようにも見えますが、実際その通りで、退屈だなあ~!というのを飼い主さんに伝えているものになります。
このほかに退屈な時はいたずらが多くなってくる場合もあります。
この場合も、単に怒るのではなく、もう少しかまってあげることが重要になってきます。
飼い主の皆さんは、ペットが退屈しないような環境づくりをすることを忘れないようにしましょう。
③悲しいとき
悲しい時の仕草として前足に顎を付けて寝そべったポーズが挙げられます。
犬を叱ったときなんかにこのポーズを見る、という方も多いのではないでしょうか。
このポーズは犬にとって恐怖や不安感を感じているときに見られるものなのです。
身をかがめてビクビクと様子を見ているとこのようなポーズになります。
こんな時は、たとえワンちゃんが何か失敗をして腹が立っていたとしても、一度、落ち着いてやさしく接してあげてください。
悲しくなるといたずらが多くなるワンちゃんもいるので、すぐに怒ったり怒鳴ったりすることは逆効果だといえます。
④愛情表現
次に、愛情表現についてです。
これについてもいくつか表現方法があります。
皆さんの愛犬は無防備にお腹を見せて寝ている姿を見せることはありますか?
この格好は、飼っているワンちゃんが飼い主さんのことを信頼している大きな証拠となります。
たとえ周囲に異変があったとしても飼い主さんが守ってくれるという信頼になっているのです。
また、顔をなめるような行為も犬が愛情表現として行うものです。
もともとは母親に甘えたいときの行動で、それを親代わりの飼い主さんにアピールしているということになります。
注意しなければならないしぐさ
犬のしぐさからは感情だけでなく、その時の状態なども把握できます。
例を挙げると、体調不良などを訴えている場合です。
では、そんな危険なサインとは、一体どのようなものなのでしょうか。
①首を激しく降る
首をひねったりして激しく左右に振ったりする動作が見られたら危険なサインです。
耳の中がかゆくなってしまっている可能性があるためです。
犬はピンポイントで耳をかくことができないため、一見耳に異常があるようには見えづらいかもしれません。
しかし、湿気が多い季節では、見えない耳の奥で雑菌が繁殖してしまい、外耳炎を引き起こしてしまうことがあるのです。
イヤークリーナーなどを使って耳掃除をしてあげてください。
➁よだれがだらだら出ている
夏になると見かけることが増えてきますが、犬が舌を出したままよだれをだらだら出していたら、熱中症の可能性があります。
犬は汗腺が一部の部位にしか存在しておらず、舌を出して体温調節委行っています。
あまり過剰によだれが出ているようであれば水分補給をさせ、日陰に移してあげるなど対処してあげてください。
③呼びかけに応じない、噛みつく
呼びかけに応じなかったり、噛みついてくるなどの反抗的な態度が見られたら、過剰なストレスが原因で非常に攻撃的になっている可能性が高いので注意してください。意図せず不可抗力で起きてしまうことがあるのでストレス発散は日ごろから行ってください。
おわりに
いかがだったでしょうか。その犬の個性によって愛情表現などはちょっと変わってくるので一度皆さんの飼い犬の行動をじっくり観察してみてください。