
モルモットを飼育されている方は、ペレットをどのくらいあげたら良いか悩みますよね。モルモットに与えるペレットの量は実に曖昧だったりします。これから、ペレットを与える回数や量、注意点、おすすめのペレットをお伝えします。
もくじ
モルモットが食べている餌は?
まずはモルモットがいつも食べている餌を知りましょう。
・牧草
・ペレット
・野菜、果物
牧草
モルモットは完全草食動物なので、牧草を主食としています。餌の中で一番よく食べているのが牧草で、歯の伸びすぎを防ぐことに一役買っています。モルモットが最も必要としている栄養が食物繊維です。実はモルモットの消化の働きは実に面白く、大腸に住んでいる微生物が食物繊維を分解して栄養源を作っています。そこから作られた栄養が一度便として排泄され、モルモットが食糞することで栄養を摂取しているわけです。モルモットは空腹になると、腸内の微生物が減って体調不良を起こします。常にケージ内に牧草がある状態が好ましいです。牧草でよく使用されているのがアルファルファとチモシーです。
アルファルファは妊娠中や成長期のモルモット向きです。たんぱく質やカルシウムが多く含まれています。アルファルファを食べすぎると、カルシウムの摂りすぎで尿路結石になってしまうので注意が必要です。
チモシーはネギ科の牧草で、食物繊維を多く含んでいます。腸内環境を整え、便秘の改善、食欲の促進に役立っています。こちらはたんぱく質やカルシウムは少ないので餌として長く与えるのに最適です。
ペレット
牧草にプラスアルファして、モルモットの栄養を補っているのがペレットです。モルモットは体内でビタミンCを合成できません。ストレスや病気でビタミンCが多く消費されるので、餌から摂取する必要があります。ペレットを選ぶ際は、ビタミンCが含まれているものが良いです。
野菜、果物
モルモットは副食として野菜や果物を食べています。食べれるものは幅広くあり、ビタミンCを補うことができます。但し水分を多く含んでいるので、食べすぎは下痢を起こしやすいです。また、ネギやニラなど食べさせてはいけないものもあるので要注意です。回数は1日1回で少量程度で大丈夫です。
モルモットにペレットを与える回数と量
モルモットは食物繊維を多く取る必要があるので、牧草は食べられるだけの量を用意した方が良いと言われています。「そんなにあげて大丈夫?」と心配になりそうですが、牧草は低カロリーなので肥満になる心配はありません。それに対してペレットはどのくらいの量をあげれば良いか気になるところです。
・朝と夕方で2回
・1日で10~20g程度
朝と夕方2回
ペレットは朝と夕方に2回に分けて与えるのが理想です。1日分をまとめて出してしまうとモルモットが空腹を満たしてしまい、肝心の主食を食べなくなる場合があるからです。またペレットはビタミンCが含まれていますが、熱、紫外線、空気中の酸素に触れることで劣化して結局不足してしまいます。そうなってしまってはもったいないので、2回に小出ししてあげるのが理想的です。モルモットは決まった時間に餌を食べる習性があるので、あげる時間を決めておきましょう。
1日10~20g程度
パッケージに1kgあたり30gと記載されていますが、モルモットの個体差によって違ってきます。ペレットにも食物繊維は含まれていますが、牧草と比べたら少ないです。ペレットはたんぱく質と脂質の方が多く、与えすぎると大腸内で異常発酵を起こし悪玉菌の増加に繋がります。与える量としては1日10~20gが理想的です。「ちょっと少ないかな」くらいの量で大丈夫です。
モルモットにペレットを与える際の注意点
モルモットにペレットを与える際の注意点をお伝えします。
・たくさんあげすぎない
・残り物は片付ける
・袋はすぐに閉める
・違うペレットに変える際は少しずつ慣れさせる
たくさんあげすぎない
先ほどお伝えしましたが、ペレットはたんぱく質や脂質を含んでいる為、あげすぎると大腸に負担がかかってしまいます。主食はあくまでも牧草で、モルモットの大腸の微生物は食物繊維を餌にしているようなものです。また、ペレットばかりだと牧草を食べなくなってしまう恐れがあります。それによって肥満になってしまったケースもあるので、10~20gほどにとどめておきましょう。
残り物は片付ける
残ったペレットはしばらくすると傷みます。そのままにしておくと、モルモットが口にした時に下痢を起こすので、残っていたらすぐに捨てましょう。
袋をすぐに閉める
ペレットに含まれているビタミンCは空気や熱に弱いので、時間がたつと壊れてしまいます。必要な量を出したらすぐに袋を閉めてください。遮光用アルミ袋を使用していることが多いですが、開封後は光の当たらない所に保管しましょう。
違うペレットに変える際は少しずつ慣れさせる
ペレットを子供用から大人用に切り替える場合があります。急に新しいペレットに変えてしまうと食べなくなってしまうので、従来のペレットと混ぜて、少しづつ新しいペレットの量を増やしていきましょう。
モルモット専用のペレットでソフトタイプとハードタイプ、どっちが良い?
ペレットはモルモット専用が好ましいです。ウサギやハムスターなど他のペレットでは栄養バランスが違うので、消化不良を起こす場合があります。
さて、モルモット専用ペレットはソフトからハードまでピンからキリまであって迷うところです。
・ソフトタイプ
・ハードタイプ
ソフトタイプ
文字通り柔らかいタイプのペレットで授乳期や高齢期のモルモット向きです。噛むとぽろぽろと砕けるので歯に負担が少ないです。
ハードタイプ
歯の不正咬合を防ぐにはハードタイプがおすすめです。モルモットは歯が伸び続けるので、ハードタイプのペレットを噛むことで強い歯を作ることができます。
歯の噛み合わせを考えたら、ハードタイプが良いでしょう。とは言え歯に負担がかかりがちな高齢のモルモットはソフトタイプが良いかもしれません。モルモットの年齢と健康状態によってペレットのセレクトは違ってきます。
モルモット専用ペレットおすすめ5選
自分のモルモットに合ったペレットを選びたいものですね。通販をざっと調べると耐熱性と長期保存を図り、ビタミンCを強化したペレットが開発されています。
最後にモルモット専用ペレットのおすすめ5選をご紹介します。
・イースターモルモットセレクション750g
・フィードワン モルモットフードハードタイプ1㎏
・オックスボー エッセンシャル アダルトモルモットフード
・モルモットプラス ダイエットメンテナンス
・モルモットプレミアムフード シンバイオティクスブレンド600g
イースターモルモットセレクション750g
ビタミンCを強化配合したペレットで、耐熱性と保存を長期間持続できるタイプです。病気を考慮して原料を厳選しており、免疫力を上げるアガリスク・ブラゼイ・ムリルまで配合しています。嗜好性が良いので、食いつきは良いです。
フィードワン モルモットフードハードタイプ1㎏
アルファルファを用いたハードタイプのペレットです。長期保存が可能なビタミンCを配合しているので安心です。また、植物エキスが腸内内容物を吸引して匂いを防いでくれます。選りすぐりの原料でおいしさも保証できます。
オックスボー エッセンシャル アダルトモルモットフード
生後6ヶ月以上の大人用のペレットで高繊維、低カロリーで肥満対策に最適です。カルシウムとリンを抑えたチモシー牧草を使用しているため、健康維持も約束できるでしょう。サイズが小さく食べやすいです。
モルモットプラス ダイエットメンテナンス
チモシーをベースとした大人用のペレットです。タンポポ、オオバコを配合しています。さらにプロビタミン配合で、従来のビタミンより強化されてるので開封しても大丈夫です。高繊維のチモシーを主原料としているので、低カロリーで肥満を抑えています。肥満のペレットにおすすめしたい1品です。
モルモットプレミアムフード シンバイオティクスブレンド600g
腸内環境を考えたペレットでプロバイオティクスと呼ばれる善玉菌と、それを腸内で増やすプレバイオティクスを一緒に摂取することで、相互作用で改善してくれます。全年齢対象なのでどんなモルモットも食べることができます。歯の負担が少なくなるように食べやすいサイズにした歯に優しいフードです。
また、母乳に含まれるRNAとヌクレオチドを配合しているので、免疫力の維持にも一役買っているフードでもあります。
まとめ
モルモットの主食は牧草で、ペレットはあくまで栄養を補うカロリーメイトのような存在です。ペレットはビタミンCを摂取できるというメリットがあります。モルモットは体内でビタミンCを生成できないので、ペレットは必要不可欠です。デメリットは、ビタミンCは空気や熱に触れると破壊されます。そうなってしまっては意味がないので、量には気をつけたいところです。
モルモットが食べる餌
・牧草
・ペレット
・野菜、果物
ペレットを与える回数と量
・朝と夕2回
・1日10~20g
ペレットを与える際の注意点
・たくさんあげすぎない
・残り物は片付ける
・袋はすぐに閉める
ペレットでもピンからキリまであり、モルモットの年齢、体重、状態によって違ってきます。大まかに分けるとソフトタイプとハードタイプがあります。最近は耐熱性や長期保存を重点に置いて、ビタミンCの強化を図っているペレットも流通しています。開封しても安全にビタミンCが守られているのは嬉しいことですね。
ペレットのタイプ
・ソフトタイプ
・ハードタイプ
ペレットは通販や店舗でリサーチした上で、ご自分のモルモットにあったフードを見つけてくださいね。