
フェレットを飼い始めるには、生体代や飼育用品などの初期費用がかかります。初期費用の内訳をしっかり把握し、お迎えするフェレットが快適に過ごせるよう飼育用品を揃えてあげましょう。
もくじ
フェレットを飼うのにかかる初期費用は平均10万円程度
フェレットを飼う際にかかる初期費用は、8~24万円程度です。
フェレット生体 |
5~20万円 |
ケージ |
1万円 |
トイレ用品 |
2,500~3,000円 |
ハンモック |
2,000円 |
フェレットフード |
1,000~6,000円 |
エサ皿やウォーターボトル |
2,000円 |
お手入れ用品 |
4,000円 |
キャリーケース |
3,000~5,000円 |
合計 |
8万円~24万円 |
フェレットは生体価格の個体差が激しいため、お迎えする子の価格により初期費用は大きく異なります。
飼育用品は5万円程度で揃うことが多いため、お迎えしたいフェレットの種類に応じて予算を増減するのがおすすめです。珍しいカラーやファームのフェレットをお迎えしたいと考えている方は、予算を多めに設定しておきましょう。
フェレットを飼うのに必要な初期費用の内訳を紹介
フェレットをお迎えするための初期費用の内訳は、フェレット生体と飼育用品に分かれます。ここでは、フェレットの飼育を始めるためにかかる初期費用の内訳を詳しく解説します。
フェレット生体
フェレット生体の価格は、ファームにより大きく異なります。主要ファームのフェレットの価格目安は、以下の通りです。
ファーム名 |
フェレットの価格 |
マーシャル |
7~8万円 |
パスバレー(ニューター) |
5~7万円 |
ホールデン |
7~8万円 |
ピーターソン |
5~6万円 |
ファー |
6~20万円 |
ルビー |
7~8万円 |
マウンテンビュー |
6~7万円 |
ネザーランドビッグライン |
9~10万円 |
DRF(ドラゴンライズフェレトリー) |
7~20万円 |
※フェレットは輸入動物のため、時価で値段は上下する可能性があります
流通が比較的多いフェレットは値段が安く、流通が少なく珍しいフェレットは比較的高額です。
なお、フェレットの価格はカラーでも変化します。セーブルやバタースコッチ、シルバーなどの普遍的なカラーは比較的安価です。それに対し、白い毛皮に黒い目のホワイトファーブラックアイや、長い毛が特徴のアンゴラなど珍しいフェレットは高価格で取引されます。
ケージ
フェレットを飼う際には、必ず専用のケージが必要です。頭が入る隙間があればフェレットはケージの網目を通り抜けてしまうため、犬猫用のケージやサークルは代用できません。
ケージの柵幅が狭いフェレット用ケージは、1万円程度で購入できます。トイレやフードボウルを設置する必要があるため、ケージを選ぶ際には高さよりも床面積が広いものを選んであげるとよいでしょう。
フェレットは1日の大半を寝て過ごすため、快適なケージを選ぶことは重要です。お迎えする子がゆったりのびのびと暮らせるよう、余裕がある広さのケージを選んであげてください。
トイレ用品
フェレットはトイレを覚えられる賢い動物です。角に排泄する性質を利用すれば、比較的簡単にトイレを教えられます。奥行きや高さのある四角いフェレット用トイレが販売されているため、購入してケージ内に設置してあげましょう。
フェレット用トイレの価格は、1,000~1,500円程度です。多頭飼いをするなら大型のトイレを購入するのもよいでしょう。大型のトイレを購入する場合には、3,000円程度が必要です。
トイレには猫用のトイレ砂を敷いてあげましょう。トイレ砂には食べても安心な紙製や、水分を吸収し固まるもの、消臭効果がある木製のものなどがあります。トイレ砂の価格は素材によって異なりますが、平均価格は7Lで500~1,000円程度です。
ハンモック等の寝具
フェレットの寝具に当たるのが、ケージに吊るして使用するハンモックです。ケージにハンモックを吊るしておけば、フェレットは中に入って眠ってくれます。ハンモックは2,000円程度で購入できます。さまざまなカラーや模様のものが市販されているので、あなたのフェレットに合ったものを選んであげましょう。
ハンモックは清潔を保つため、洗い替えを用意しておくことをおすすめします。夏用・冬用が市販されているため、季節に合わせてハンモックを変えるのもよいでしょう。
フェレットフード
フェレットの主食にあたるのが、専用のエサ「フェレットフード」です。フェレットフードの価格帯は1kgあたり1,000円程度のものから、6,000円の高級フードまでさまざまです。
フェレットフードは海外産の物が多く、輸入中止によりある日突然購入できなくなるリスクがあります。販売中止のリスクを避けるためにも、複数種のフードを購入しブレンドしておくことをおすすめします。
食器やウォーターボトル
フードを入れる食器や飲み水を入れるウォーターボトルも、フェレットの飼育を始める前には購入しましょう。フェレット専用のものを購入すれば、ひっくり返していたずらをされるリスクは少なくなります。食器とウォーターボトルは、いずれも1,000円程度で購入できます。
フェレット用の栄養剤「フェレットバイト」
1,000円程度で買えるフェレット用の栄養材「フェレットバイト」も、飼育を始める際には用意しておきましょう。フェレットバイトは甘く嗜好性が高いため、しつけが上手くいった際のごほうびや、体調が悪く食欲がない時の栄養補給に使えるからです。
中には毛ヅヤを良くする脂肪酸や、毛玉取り用の成分が入ったフェレットバイトもあります。換毛期に合わせこれらのフェレットバイトを購入し、使い分けるのもよいでしょう。
爪切り・シャンプー・ブラシなどのお手入れ用品
フェレットは、爪切りやシャンプー、耳掃除などのお手入れが必要な動物です。シャンプーは1,000~2,000円、爪切りとイヤークリーナーは1,000円程度で購入できるため、飼育前に飼い揃えておきましょう。
夏・冬にそれぞれ換毛を迎えるフェレットのために、1,000円程度の小動物用ブラシも購入しておきましょう。
キャリーケース
フェレットを動物病院に連れていく際には、キャリーケースが必要になります。キャリーケースは2,000円程度の安いものから、5,000円程度のしっかりしたつくりのものまでさまざまです。ご自身の予算に応じたキャリーケースを選びましょう。
フェレットの飼育には初期費用のほかにも費用が必要
初期費用を使ってお迎えしたフェレットを飼育するためには、月々の費用が必要です。ワクチンやフィラリア予防もフェレットは必要なため、1年ごとにかかるお金もたくさんあります。
ここでは、フェレットの飼育に必要な費用について詳しく解説します。
フェレットの飼育には月々5,000円程度が必要
お迎えしたフェレットを飼うために必要な月々の費用は、平均5,000円程度です。
- フード代:2,000~3,000円程度
- トイレ砂:2,000円程度
なお、夏や冬にはエアコンでの温度管理が必須になるため、追加でフェレットのためのエアコン代も必要になります。
年1回のワクチン費用は7,000~1万円程度
フェレットは「犬ジステンパー」という、感染症にかかる動物です。犬ジステンパーは致死性が非常に高い恐ろしい病気であるため、フェレットには年一回の予防接種を確実に受けさせましょう。
フェレットに打つジステンパーワクチンには、犬用の物が代用されます。ワクチンの価格は平均7,000~1万円程度です。価格は動物病院により差があるため、詳細は主治医に問い合わせるのがよいでしょう。
なお、成体は通常年1回の接種で済むジステンパーワクチンですが、ベビーの場合複数回に分けて打つ必要があります。ベビーフェレットをお迎えした場合には、追加で1~2回分多くワクチンの接種費用がかかる点には注意しましょう。
フィラリア予防の薬は総額8,000円程度
フェレットは寄生虫「フィラリア」が引き起こす「フィラリア症」にかかる動物です。寄生中が心臓に寄生するため命に関わる上、一度かかると治療が困難なため毎年必ず予防を行いましょう。
フィラリアは蚊によって媒介されるため、蚊が発生する5~12月の8ヶ月間の間は予防薬を飲ませる必要があります。予防薬の価格は1ヶ月あたり平均1,000円程度で、8ヶ月継続して与えると総額は約8,000円です。
予防薬はお菓子のような嗜好性が高いタイプや、おやつに入れられる錠剤タイプなどがあります。月に1度予防薬をフェレットに直接食べさせれば、フィラリアを確実に予防することができます。
シニアになると通院や入院・手術費もかかる
3~4歳以降にシニア期を迎え、病気にかかりやすくなるのもフェレットの特徴です。入院・手術を必要とする病気にかかると、10万円以上の金額が必要になることも珍しくありません。飼育をする際にはペット保険に加入したり、将来のためのフェレット貯金をしておくことをおすすめします。
必要な初期費用や月の費用を知りフェレットのお迎えをしよう
- フェレットの飼育を始めるのに必要な初期費用は、8万円~24万円と差が大きい
- 費用の差が大きいのはフェレット生体の価格がファームやカラーで大きく異なるため
- 飼育用品にかかる初期費用は5万円程度
- フェレットを飼うために必要な月々の費用は5,000円程度
- 夏・冬はエアコン代も追加でかかる
- 年1回の予防接種やフィラリア予防にもお金が必要
- フェレットはシニア期に入ると病気が多くなり医療費もかさむ動物
- 入院・手術が必要になると10万円以上かかることも
フェレットをお迎えするためには生体代やさまざまな飼育用品代がかかります。飼育用品はどれもフェレットを飼うためには必須ですので、飼育を始める前にしっかりと買いそろえておきましょう。
フェレットを飼い始めたら、フード代やトイレ用品代、ワクチンやフィラリア予防薬などの費用もかかってきます。フェレットが高齢になれば、高額な通院費や手術代がかかることもあります。
しっかり初期費用や飼育にかかるお金を用意して、お迎えするフェレットが幸せに暮らせるようにしてあげましょう。