肉食のフェレットは専用フードがおすすめ!食べ物の選び方を解説

食肉目イタチ科に属するフェレットの、主な食べ物はお肉です。肉食動物であるフェレットには、高タンパク・高脂質のフェレットフードを与えましょう。栄養素や原材料、コスパなどに気を配り、あなたのフェレットに合った食べ物を選んであげてください。

フェレットの食べ物はお肉!小さくてもれっきとした肉食動物

フェレットは食肉目イタチ科に属する、小型の肉食動物です。草食動物より腸が短く、お肉を消化するのに適した身体のつくりをしています。

 

ご先祖様は獲物をとらえて暮らしていた完全肉食の動物

フェレットのご先祖様は、ヨーロッパケナガイタチだといわれています。ヨーロッパケナガイタチは小さくてもれっきとしたハンターで、自然界ではとらえた獲物の肉だけを食べて暮らしていました。自分の何倍もの大きさのウサギを狩り、巣に持ち帰り食べていたのです。

家畜化されてフェレットになってからは細長く穴に入り込める性質を生かし、穴ウサギ狩りのパートナーやネズミ駆除の仕事をして活躍しました。

 

野菜・果物を与えたら危険!消化不良を起こしてしまう恐れも

肉食動物であるフェレットは、野菜や果物をほとんど消化できません。フェレットの短い消化器官は、お肉を消化吸収するのに特化されています。野菜に対応した消化酵素を持たないため、体内に入ってきた野菜や果物は異物のように、そのまま腸へ詰まってしまう危険性が高いといえます。

腸閉塞を起こすリスクが極めて高いので、野菜や果物をフェレットに与えるのは避けましょう。

 

肉食のフェレットには専用の「フェレットフード」を与えよう

完全肉食のフェレットには、消化管の特性に考慮し作られた「フェレットフード」を与えるのがおすすめです。ここでは、フェレットのご飯にあたるフェレットフードについて詳しく解説します。

 

フェレットの食べ物「フェレットフード」の原材料はお肉

フェレットフードの原材料は、良質な動物性タンパク質と脂肪が含まれるお肉です。高タンパクで消化吸収の良い、鶏原料がフェレットフードには多く使われています。

 

タンパク質や脂肪が多く肉食のフェレットにぴったり

フェレットフードはタンパク質や脂肪などが多い、動物性栄養素に特化したペットフードです。フェレットが消化できない炭水化物や繊維質は、反対に少なく設定されています。これはフェレットは犬よりも肉食傾向が強く消化管も短いため、より短時間で消化吸収ができる栄養源だからです。

なお、フェレットは腸内で植物性タンパク質を分解できないため、大豆などの食材では消化不良を起こしてしまいます。フードを選ぶ際には、肉類が第一原料になっているものを選びましょう。

 

食物繊維が少なく消化不良を起こしにくい

フェレットフードの食物繊維量は、ドッグフードの10%以下よりさらに低い、5%以下に抑えられています。食物繊維はお通じを良くするために必要な成分ですが、犬や人間より腸が短いフェレットにはあまり必要がありません。

食物繊維を摂取しすぎると、フェレットの胃の中でタンパク質と結びつき、栄養を排出してしまいます。このような消化不良を避けるため、フェレットフードの繊維量は極端に少なく作られているのです。

 

フェレットフードの多くは外国産!流通が安定しないことも

フェレットフードの多くはアメリカなどの外国産であることが多いです。これはフェレットが元々外国産の動物であり、日本での歴史がまだ浅いということに起因しています。外国産のフェレットフードは流通が安定せず、急な出荷停止に陥るケースもあるので注意が必要です。

 

出荷停止の対策には複数のフードを混ぜて与えるのがおすすめ

フェレットには、同じ種類のフードを好んで食べ続ける習性があります。これは、フェレットが幼いうちに嗜好性を養い、好き嫌いが幼いころの刷り込みによって分かれてしまうのが原因です。

フェレットに幼いころから特定のフードだけを与えていると、そのフードが出荷停止になった際に切り替えに苦労する可能性があります。

さまざまなフードが食べられるフェレットになるよう、幼いころから複数種のフードをブレンドし与えておきましょう。フードのうち1つは流通の安定した、日本産にしておくのがおすすめです。

 

同じ肉食の犬・猫のフードはフェレットに代用できる?

フェレットに与えるエサは、キャットフードやドッグフードでも代用できるのでしょうか。ここでは、他の肉食動物用フードがフェレットに代用できるのかを徹底検証します。

 

同じ完全肉食の猫用フードは代用可能

猫はフェレットと同じ完全肉食の動物であり、フードをフェレットに代用することも可能です。海外産のキャットフードには、フェレットの消化に適した高タンパク・高脂肪・低繊維質のものが多く揃っています。

しかし、キャットフードはあくまで猫のために作られたペットフードです。フェレットの短い消化管に合わせ、消化吸収を素早く行える作りにはなっていないため、キャットフードだけを与えていると栄養を充分に摂取できない可能性があります。

よって、キャットフードをフェレットに与える際には、メインのフードに少量を混ぜる程度にするのがおすすめです。

 

犬は雑食傾向の強い肉食!ドッグフードはフェレットにはNG

ドッグフードをフェレットに与えることは、絶対にNGです。犬はフェレットと違い、雑食傾向の強い肉食の動物であるからです。

ドッグフードはフェレットフードよりもタンパク質が少なく、繊維質が多いペットフードです。多くのタンパク質を短時間で必要とするフェレットは、ドッグフードでは栄養を効率よく摂取できません。消化できない繊維質を摂取することによる消化不良も心配なため、ドッグフードをフェレットに与えることは避けてください。

 

フェレットの食べ物「フェレットフード」の上手な選び方を紹介

フェレットフードを選ぶ際には、タンパク質・脂質・繊維質などの栄養素に注目する必要があります。本当にフェレットの食性に合ったフードかどうかを確認するために、原材料のチェックも欠かさないようにしましょう。ここでは、フェレットフードの上手な選び方を紹介します。

 

原材料の1番目が肉類のものを選ぼう

フェレットはお肉を食べ物にしている肉食動物です。フェレットフードを選ぶ際には、必ず原材料の一番はじめに肉類が来ているかを確認しましょう。

通常フードに表示される原材料は、含まれている重量が多い順で表記されます。原材料がはじめに肉類があれば、そのフェレットフードにはお肉が豊富に含まれていることになるのです。

 

原材料のはじめが穀類のものは絶対NG!

原材料の1番目に小麦粉やトウモロコシなどの穀類が来ているフードは、絶対に選んではいけません。フェレットは、炭水化物をうまく消化できない動物です。穀類がメインのフードを与えると栄養不足に陥ってしまうため、穀物メインのフードは絶対与えないようにしましょう。

 

タンパク質36%以上・脂質20%以上のものを選ぼう

栄養素のバランスが理想的なフェレットフードは、タンパク質36%以上・脂質20%以上のものだといわれています。フェレットフードを選ぶときは、この基準値をクリアしたものを選ぶことをおすすめします。

なお、タンパク質や脂質には、肉類に含まれる動物性・大豆などに含まれる植物性の2種があります。タンパク質・脂質の割合が高くても、大豆などの植物性素材を多く使っているフードは、フェレットに適しません。

フードを選ぶ際には栄養素の割合だけでなく、原材料と栄養成分の両方をチェックしましょう。肉類が多くタンパク質・脂質も多いものは、本当にフェレットの身体に良いフェレットフードだといえます。

 

繊維質は2~3%以下が望ましい

フェレットは食物繊維を上手く消化できない動物であるため、繊維質が少ないフードを選んであげましょう。フードの多くは繊維質が5%以下に設定されています。その基準よりも低い2~3%のものを選んでおくと、消化吸収がよりしやすくなるためおすすめです。

 

フェレットの嗜好性が高いかどうかも要チェック

良質なフェレットフードを選んでも、フェレットが食べてくれなければ意味がありません。フードを選ぶ際には、フェレットの嗜好性もチェックしましょう。

ネット通販では、さまざまなフードを少しずつ詰め合わせたお試しセットも販売されています。飼っている子の嗜好を確かめるために、これらの通販を利用してみるのもおすすめです。

 

フードのコスパや流通が安定しているかも確認しよう

フードは毎月購入するものであるため、コスパに優れているものを選ぶのがおすすめです。フードにランニングコストをかけすぎると、飼育そのものが家計の負担になりかねません。

ご自身の収支を把握し、負担にならない価格のフードを選ぶようにしましょう。

選んだフェレットフードが終売になっていないかや、流通が安定しているかも確認する必要があります。販売情報や通販での取り扱い情報を確認し、流通が安定しているフェレットフードを選びましょう。

 

フェレットは肉食の動物!専用の食べ物「フェレットフード」を与えよう

  • フェレットの食べ物はお肉!イタチ科は完全肉食の動物
  • フェレットに野菜・果物を与えたら危険!消化不良を起こしてしまう
  • 肉食のフェレットには専用の食べ物「フェレットフード」を与えよう
  • フェレットフードの主成分は、肉食のフェレットの栄養源になるタンパク質と脂質
  • フェレットが消化できないため、フェレットフードの繊維質は控えめ
  • キャットフードはフェレットフードの代用になるが常食は控えるべき
  • ドッグフードはNG!栄養価が適さないため与えてはいけない
  • フェレットフードを選ぶときは髙タンパク・髙脂質・低繊維質のものにする
  • フェレットの嗜好性やコスパ、流通の良し悪しも確認しておこう

 

フェレットは肉食の動物であり、野生下ではとらえた獲物のお肉を食べ物としていました。

飼育の際には、肉をメインにした髙タンパク・髙脂質のフェレットフードを与えるのがおすすめです。ドッグフードはフェレットの食性や、消化機能に合わないため絶対に与えないでください。

 

フェレットフードを選ぶ際には栄養価はもちろん、成分やコスパ、流通の良し悪しにも気を配るとよいでしょう。肉食のフェレットの食性に考慮し、あなたのフェレットに合った食べ物を選んであげてください。

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