フェレットは鳴く動物!鳴き声の意味や種類を紹介

フェレットは小さな声で鳴き、感情を伝える小動物です。鳴き声にはそれぞれ意味があり、声の大きさやトーンもさまざまです。フェレットの鳴き声の意味を理解すれば、よりコミュニケーションが取りやすくなることでしょう。

フェレットはなぜ鳴くの?

フェレットは飼い主に何かを伝えるために鳴く動物です。鳴き声は犬や猫よりも小さく、ささやくように喉を鳴らして今の気持ちを伝えます。ここでは、フェレットが鳴く理由を3つに分けて紹介します。

 

喜怒哀楽の感情を表現するため

フェレットが鳴く主な理由は、飼い主や他のフェレットに自分の気持ちを伝えるためです。喜怒哀楽の感情を伝えるために、ボディランゲージと共に鳴き声を上げて今の気持ちを伝えます。

鳴き声には、喜怒哀楽によってさまざまな種類があり「クック」「シャー」「キャー」などその声は多種多様です。

その時の鳴き声の種類によって感情をある程度知ることができるため、フェレットを飼う際には鳴き声にも気を配ることをおすすめします。

 

ベビーの場合飼い主を呼ぶために鳴くことも

大人のフェレットは多くの場合、ささやくような小さな声で鳴きます。しかし、まだ幼いベビーフェレットは、その限りではありません。ベビー期特有の叫ぶような鳴き声は「ベビ鳴き」と呼ばれる希少なものです。

ベビ鳴きは生後3ヶ月までの赤ちゃんフェレットに多く見られ、成長と共になくなります。赤ちゃんの頃にしか聞けない鳴き声なので、成長の記録として飼っているフェレットが幼いうちにビデオなどに残しておくのもよいでしょう。

 

フェレットの鳴き声を6種に分けて徹底解説

フェレットの鳴き声には、主に以下の6種類があります。

  1. クック・ククク
  2. ククク(低い声)
  3. グッグッグ
  4. シャー・シューシュー
  5. キャンキャン・キャー
  6. ギャーギャー・ビービー(ベビーフェレットのみ出す声)

フェレットの鳴き声は何を意味しているのかを知れば、よりフェレットと仲良くなれることでしょう。以下では、それぞれの鳴き声の意味を徹底解説します。

 

クック・クククと小刻みに鳴く

フェレットが「クック」「ククク」と小刻みに鳴くときは、嬉しい・楽しいというサインです。喜びや興奮、楽しさを感じたフェレットは、ニワトリのような小さな声を「クック」「ククク」と繰り返し発します。フェレットがこの声を出すのは、非常に機嫌が良いときです。クックの感覚が短ければ短いほど、フェレットの感情の高ぶりは大きいです。

おもちゃ遊びの際に興奮したり、同じフェレットと遊んだりしている時にフェレットはこの声をよく出します。個体によってはケージから出してあげたときに、ずっと機嫌よく走り回りながら嬉しそうに鳴く子もいるようです。

フェレットがあなたの前に来て「クック」と鳴きながら踊り始めたら、それは遊びに誘っているサインです。ぜひ、猫じゃらしで遊んだり追いかけっこをしたりして、楽しく一緒に遊んであげましょう。

 

クククと低い声で繰り返し鳴く

「ククク…」と繰り返し低い声で独り言をつぶやくようにフェレットが鳴くのは、不満や退屈を訴えるサインです。同じ「ククク」でも高音ならば上機嫌、普段より低音ならば不機嫌のサインです。

飼い主に叱られたり、フェレット同士のじゃれあい遊びに負けたりした子に「ククク…」という不満鳴きはよく見られます。飼い主が構ってくれず退屈を感じている時や、逆に構いすぎている時にも、フェレットはこの声を出します。

原因を探り、環境や飼育方法を改善すれば、不満鳴きは少なくなります。フェレットの不満を解決してあげれば、より良い関係を築きやすくなることでしょう。

 

「グッグッグ」と大きな声で鳴く

多頭飼いをしていると、フェレット同士のじゃれあいの際に片方が「グッグッグ」と大きな声で鳴くことがあります。これは相手から攻撃を受け、嫌がっている時に発する鳴き声です。

遊びに夢中になり片方がヒートアップして力が入ってしまった時、負けている方の個体は低く力の入った大きな声で「グッグッグ」と不満を訴えます。この鳴き声は相手が力を緩めるまで続くので、飼い主さんは引き止めにいきたい気持ちになるかもしれません。

しかし、フェレットは多頭飼いの際に先住個体が自分の順位を示すため、わざと強い力で後輩を押さえつけることがあります。この順位決定は個体同士の上下関係をはっきりさせる上で重要なため、余程の事がない限り止めずに見守りましょう。

 

シャー・シューシューと鳴く

「シャー」と激しく息を吐き出すかのような声は、フェレットの「威嚇鳴き」と呼ばれます。しかし、中には必ずしも「シャー」が威嚇音だと限らないケースもあります。おもちゃや他のフェレットと遊んでいて興奮したときにもこの鳴き声を発するからです。

よって、フェレットが「シャー」と鳴いた時には、怒っているのか体調不良なのか、ただ興奮しているだけなのかを見極める必要があるといえるでしょう。フェレットが「シャー」と鳴いているときの気持ちは、主に以下の3つに分類されます。

  1. 嫌なことをされたときや機嫌が悪いときに、周囲を警戒している
  2. 怪我や病気で体調が悪く、「触るな!」と威嚇している
  3. おもちゃ遊びに夢中で「楽しい!」と興奮している

「シャー」と鳴いた時のフェレットの行動や体調、飼い主に対する態度を見て、その子が何を訴えているのかをしっかり把握してあげましょう。

 

キャンキャン・キャーと甲高い声で鳴く

フェレットが甲高く大きな声で「キャンキャン」「キャー」と泣き叫んでいたら、要注意です。フェレットの中でも特に大きく激しいこの鳴き声は、痛みや驚き、恐怖を表しています。「キャー」という声を聞いた時には、フェレットが以下のような危険な状態になっているケースが多いです。

  • 多頭飼育で激しいケンカになったとき
  • 何かに身体の一部をはさまれたとき
  • 放牧中に高所から落下してしまったとき
  • 爪や指が糸やひもにからまったとき
  • 飼い主の不注意によって踏んだり蹴ったりしてしまったとき

フェレットが「キャー」と鳴いた時には、必ずすぐにその子の様子を見に行ってください。ケージ内にいる場合でも、身体の一部をケージに引っ掛ける事故が発生している可能性があります。すぐにフェレットのそばへ行き、状況を把握して冷静に対処をしてあげましょう。

 

ベビー期にはギャーギャー鳴き叫ぶ「ベビ鳴き」がある

生後3か月までのベビーには「ギャーギャー」と大きな声で泣き叫ぶ「ベビ鳴き」をする子がいます。このベビ鳴きは親のような存在である飼い主を呼ぶときにしばしば聞かれます。

生後3ヶ月を過ぎるとこの鳴き声はおさまることが多いですが、中には甘えん坊でそれ以降の月齢でも鳴き続ける子もいます。対して全く鳴かない子もいるため、ベビ鳴きが聞けるかどうかは個体差が大きいといえるでしょう。

なお、どんな子でも大人になると、最終的にベビ鳴きを一切しなくなります。

 

フェレットの鳴き声がうるさいときは?あり得る原因を3つ紹介

普段は鳴かないフェレットですが、何かを伝えたくて必死に鳴いている場合もあります。フェレットがいつもより激しく鳴いていたら、うるさいと叱らずにその原因を探るようにしましょう。

以下では、フェレットの鳴き声がうるさいときにあり得る原因を3つ紹介します。

 

ベビーの場合親を探して鳴いている

ベビーがギャーギャーと泣き叫んでいるときは、飼い主に甘えたい・寂しいというサインです。フェレットがベビ鳴きをしていたら、飼い主が親代わりになって優しくあやしてあげてください。

ケージから出し、撫でたり抱っこしたりして甘えさせてあげるとベビーフェレットは喜びます。飼い主からの愛情が満たされると、鳴くのをやめる子も多い傾向にあります。ベビ鳴きの要求にこたえ、たっぷり愛情を与えて育てれば、フェレットはあなたを親だと思い、なついてくれることでしょう。

 

何か不満があるため鳴いている

フェレットは飼い主に不満を訴えるため、「ククク…」と低い声で鳴いたり、「シュー」と威嚇音を出したりすることもあります。これらの不満鳴きを聞いた時には、以下のような項目をチェックし、フェレットに不満がないかを探りましょう。

  • 飼育環境に不備はないか
  • ケージやトイレが汚れていないか
  • ちゃんと餌を食べているか
  • フェレットの体調は悪くないか
  • 遊びや運動量は十分か
  • 飼い主が放置・またはかまいすぎていないか
  • フェレット同士の相性は良好か など

不満を訴えるため鳴いているフェレットがうるさいからといって、叱るのは逆効果です。さらに不満を感じ鳴き続けてしまうので、大声で叱ったりせず原因を探ってあげてください。どうしても原因が分からない場合には、フェレットの診察に長けた動物病院に相談するのもよいでしょう。

 

怪我や病気のサインの場合もあるため注意しよう

普段身体を触らせてくれる子が、怒らせることをしていないのに「シャー」と威嚇して噛みつこうとする場合には、特に注意が必要です。怪我や病気で体調が悪い可能性が悪く、こちらに対し「触らないで」と威嚇をしている可能性があります。

普段は温厚なフェレットが急に怯えだしたり、威嚇したりするようになったら早めに動物病院へ連れていくことをおすすめします。

 

急な叫び声はインスリノーマの発作の可能性も

フェレットが急に激しく「キーキー」鳴き始めたら、インスリノーマという病気にかかっている可能性があります。

インスリノーマは膵臓にできる腫瘍で、高齢のフェレットによく見られます。この病気にかかると血糖値を下げるホルモン「インスリン」が大量に分泌され、慢性的な低血糖発作を起こします。

痙攣や悲鳴のような声を出す発作が見られたら、フェレットはインスリノーマにかかっているかもしれません。発作が見られたらすぐにかかりつけの獣医に連絡し、指示を仰ぎながら動物病院に向かいましょう。

 

フェレットの鳴き声から気持ちを理解しよう

フェレットは、鳴き声で飼い主や他のフェレットに気持ちを伝える動物です。鳴き声には以下の5種類があり、表す感情はそれぞれ異なります。

 

鳴き声の種類

声の大きさやトーン

感情

クック

ククク

・高い声

・小さく繰り返し鳴く

・嬉しい

・楽しい

ククク(低い声)

・低く小さな声

・繰り返し鳴き続ける

・不満

・退屈

・構いすぎ

グッグッグ

・低い声

・大きな声で鳴く

・嫌がる

・不満

・他のフェレットに攻撃されている

シャー

シューシュー

・高く大きな声

・息を吐き出すような音がする

・威嚇

・警戒

・興奮

・体調不良

キャンキャン

キャー

・甲高い声

・周囲に響くほど大きい

・痛み

・驚き

・恐怖心

ギャーギャー

(生後3ヶ月以内のベビーのみ)

・低い声

・周囲に響くほど大きい

・甘えたい

・寂しい

・親を探している

 

フェレットの感情を鳴き声から理解すれば、よりその子と仲良くなれることでしょう。

なお、フェレットが異常に鳴き、騒ぎ立てる時には不満を訴えている可能性もあります。怪我や病気のサインのケースもあるため、普段とフェレットの様子が違うと感じたら必ず原因を探り、解決してあげるようにしましょう。

 

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